紳士の定番 HEAD WEAR
〜Brooks Brothersのココナッツ・ストロー ハット〜
こんにちは。
もう少しして梅雨が明けると、いよいよ夏本番ですね。
子供達も、夏休みを心待ちにしていることでしょう。
僕も海や山に行くのが楽しみで仕方ありません。
さて、紳士の夏の定番HEAD WEARといえば?と聞かれて何を思い浮かべますか?
僕がパッと頭に浮かぶのは「ストロー・ハット」です。
男女を問わず、リゾート地でも街中でも、実に多くの人が被っているのを目にしますよね。
でも、そんなストロー・ハットの「ストロー」ってなんだ?って疑問に思ったことありませんか?
…と言うことで、今回は僕の〝一生モノ〟のストロー・ハットをご紹介します。
【1】〝ストロー〟とは何か?
「ストロー」とは、そのまま訳せば英語の〝Straw〟つまり、「麦藁(むぎわら)」のことです。
ですから「ストロー・ハット」は、そのまま「麦わら帽」のことなのです。
…っと、これでは単純すぎて、早くも話が終わってしまいます(笑)
実際のところ「ストロー素材」は、大きく以下の3つのカテゴリーに分けることが出来ます。
①「人工ストロー」
②「植物茎ストロー」
③「植物葉ストロー」
①「人工ストロー」
「人工ストロー」は、「パルプ」という、木材などから機械的・化学的処理によって人工的に抽出された、セルロース繊維を使った素材のことで、主に紙の原材料になります。
これを使って作られるのが、「人工ストロー・ハット」です。
最近では、素材表記に「紙(ペーパー)」と表記される場合も増えてきています。
②「植物茎ストロー」
「植物茎ストロー」は、稲科植物の茎を乾燥せて作る素材です。
その代表的なものが、「麦藁(むぎわら)」なのです。
その他にも、「シーグラス(海草)」という、海岸沿いの砂浜に生息する植物の茎を使用することもあります。
③「植物葉ストロー」
「植物葉ストロー」は、主に椰子の葉を乾燥させて作った素材を言います。
代表的なものは、ココ椰子の葉を使用した「ココナッツ・ストロー」や、ラフィア椰子の葉を使用した「ラフィア・ストロー」です。
そ
して最もよく耳にするのが、「パナマ・ストロー」でしょう。この「パナマ・ストロー」だけは、「葉」ではなく「草」を使用しています。
南米エクアドル原産の「パナマ草」です。
…と言うように、「ストロー」とはこれらの原材料から作られた〝素材の総称〟で、それを編んで作られた〝帽子の総称〟を「ストロー・ハット」と言います。
【2】Brooks Brothersのココナッツ・ストローハット
ここで、僕の〝一生モノ〟のストロー・ハットをご紹介します。
今となっては販売されていない、Brooks Brothersのココナッツ・ストローハットです。
【Brooks Brothersの ココナッツ・ストローハット】
【素材は、ココ椰子です】
【写真は、拡大出来ます】
実は、「ココナッツ・ストローハット」の生みの親は、Brooks Brothersだと言われています。
1920年代にBrooks Brothersが、当時すでに人気が定着していた、パナマ・ハットや・ボーター・ハット(カンカン帽)と共に〝サマー・ハットのニューカマー〟として紹介したのが始まりだそうです。
1980年代くらいまでは、Brooks Brothersの夏の定番商品としてラインアップされていたらしいのですが、残念ながら現在は展開されていません。
「パナマ・ハット」や、「ラフィア・ストローハット」はシーズンによっては展開されています。
【3】ストロー・ハット着用のススメ
さて、このストロー・ハットですが…
今でこそ皆さん当たり前のように、リゾートスタイルや普段着の時に被っていますが、
1960年代ごろまでは、多くのビジネスマンがサマー・スーツ着用の際に合わせて被っていました。
そう、当時は夏の〝ビジネススタイルの定番〟だったのです。
以下の、3枚の写真をご覧ください。(写真は拡大出来ます。)
なんとも粋なビジネスマンですよね。
本当に格好良いです。
残念ながら、日本にこんなセンスを持ったビジネスマンはいません…
日本のビジネスマンはもはや、夏にジャケットすら着ていませんからね…
まあ、それは良いとして、
僕ももう少し歳を重ねたら、こんな格好をしてみたい…と何年も前から密かに憧れているスタイルのひとつです。
【参考文献】
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