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紳士靴の「外羽根式」と「内羽根式」の違い【今さら聞けない紳士の教養】

知っておきたい!

〜紳士靴の〝外羽根式〟と〝内羽根式〟の違い〜

 

こんにちは。タニヤンです。

いつも「洋服屋の一生モノブログ」をご覧いただきありがとうございます。

先日、新たなカテゴリーとして始めた「豆知識・お役立ち」シリーズ。

前回の記事『「今さら聞けない!」ドレスシャツの襟型と格式の違い』には、本当に多くのアクセスを頂いています。ありがとうございます。

今回は、知っておくと便利な「靴の豆知識・お役立ち」情報をご紹介します。

日々接客していてお客さんから受ける相談の中に、靴に関するものが多くあります。

その中で、「基本的なことなんだけど、実はよく分かってないんだよね。」と、頻繁に話題に挙がるのが、

1.紳士靴の「外羽根式」と「内羽根式」の違い

2.ドレスシューズのつま先の形状と格式の違い

確かにこれらも、誰に教わるわけでもない「グレーな教養」ですよね。

ということで今回は、紳士靴の「外羽根式」と「内羽根式」の違いについて書いていきます。

どうぞ最後までお付き合いください。

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紳士靴の「外羽根式」と「内羽根式」の違い

一般的に紳士靴は、紐を結ぶ部分の構造によって、「外羽根式」と「内羽根式」とに分かれます。

簡単に言うと、「外羽根式」の靴は、紐を通す部分が外に向いてむき出しになっている仕様で、第3者に対して「無骨さ」や「スポーティさ」「軽快感」といった比較的カジュアルな印象を与えます。

それに対して「内羽根式」の靴は、紐を通す部分が内側に収納されている仕様で、第3者に対して「上品さ」や「落ち着き」「スマートさ」といったエレガントな印象を与える仕様です。

この2つの違いは、それぞれが持つ起源や由来に大きく関係しています。

では、それらを順番に整理していきましょう。

まずは、「外羽根式」からいきます。

【1】外羽根式

【誕生】

1815年頃

【正式名称】

ブルーチャー(blucher)

【特徴】

◾舌革(タン)を甲革から続けて広く取り、その上から左右に腰革が取り付けられます。(※上の写真の2枚目をご覧ください)

◾とても頑丈で、紐を外すと履き口が大きく開き、足入れがしやすい形状になっています。

→ この点が、軍靴の仕様として採用された大きな要因でした。

◾ワークブーツやチャッカブーツなど、無骨でスポーティな靴に使われる代表的な形状です。

【由来・起源】

由来は軍靴です。

旧プロセインの陸軍元帥 ゲハルト・レベレヒト・フォン・ブリュッハーが19世紀初頭に考案し、軍靴の仕様として用いられたことが起源であるというのが有力な説です。

【旧プロセイン ブリュッハー陸軍元帥】

「ブルーチャー」という名称は、ドイツ語の「ブリュッハー・(blucher)」が英語読みされたものです。

【格式】 

内羽根式のものに比べ低い。

フォーマルウェア          … ×

ダークスーツスタイル    … △

ビジネススーツスタイル … ◯

ブレザースタイル          … ◎

ジャケットスタイル        …◎

 

元々の起源が軍靴の為、武骨でスポーティな印象を与えます。

そのため、フォーマルなシーンには不向きです。

ただし、一般的に黒色のプレーントゥ・シューズであれば「外羽根式」でもそれほど問題ないとされています。

※プレーントゥ・シューズ…つま先に何も飾りが施されてない靴

実際アメリカ軍は、正装時に黒の外羽根式のプレーントゥを履きます。

アッパーはエナメル革です。

 

【トゥ(爪先)の形状との相性】

フルブローグ(ウイングチップ)… ◎

プレーン トゥ   … ◎

セミブローグ … △

ストレートチップ… △

 

【僕が所有するその他の外羽根式の靴】

全体的に「無骨でスポーティ」な印象の靴が多いことがお分かり頂けると思います。

以上、「外羽根式」についてでした。

次は「内羽根式」についてみていきましょう。

【2】内羽根式

【誕生】

1850年頃

【正式名称】

バルモラル(balmoral)

【特徴】

◾腰革が甲側と繋がり、内側で一緒に縫い付けられています。( ※上の写真の2枚目をご覧ください。)

◾これにより、履き口が必要以上に開き切ることがなく、舌革も内側に収納され見えないので、常に上品な印象が保たれます。

◾その分、足入れはしにくくなります。特に鳩目(紐を通す穴)が多ければ多いほど履く時に苦労します。

◾ドレスシューズ、フォーマルシューズに使われる代表的な形状です。

【由来・起源】

1853年、ヴィクトリア女王の夫君であったアルバート公爵が考案し、お抱えの靴職人に作らせたのが起源とされています。

【アルバート公爵】

外羽根式(ブルーチャー)は頑丈で足入れが良く、確かに学生靴や軍靴用には最適でしたが、王室をはじめとした上流階級の英国紳士達にとっては、少々上品さに欠けており、好ましくなかったようです。

アルバート公爵は仕上がった新しい靴をたいそう気に入り、しばしばその靴を履いてスコットランドの別荘、バルモラル城でリゾートを楽しんでいたそうです。

そんなことから、この「内羽根式」の形状を「バルモラル」と呼ぶようになったと言われています。

その後、英国社交界でもアルバート公爵に倣って「バルモラル式」が主流になり、いつのまにかイギリス流の靴型として定着し、現在に至ります。

特に、黒の内羽根式(バルモラル)ストレートチップはその代表的な靴として知られます。

 

【格式】

最も高い

フォーマルウェア          … ◎

ダークスーツスタイル    … ◎

ビジネススーツスタイル … ◎

ブレザースタイル          … ◯

ジャケットスタイル       … △

 

起源・由来から分かる通り、元々「上品さ」「スマートさ」「エレガントさ」「優雅さ」を求めて考案されたものである為、 品のある落ち着いた印象を与えることができます。

最も格式が高く、フォーマルには最適です。

ビジネスシーンでも、ここぞという時に最もふさわしい形状です。

上述した、「黒の内羽根」で「トゥがストレートチップの」形状のものが1番格式が高いとされています。

【トゥ(爪先)の形状との相性】

ストレートチップ… ◎

セミブローグ … ◎

フルブローグ(ウイングチップ)… ◯

プレーントゥ … △

【僕が所有する内羽根式の靴】

やはり、全体的にドレッシーな印象の靴が多いことがお分かり頂けると思います。

以上、紳士靴の「外羽根式」と「内羽根式」の違いについてでした。

少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。

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