クールビズで悩んでいるあなたへ!
〜答えはいつも歴史の中にある!クールビズの正体〜
こんにちは。
暑くなってきて、身近に夏の訪れを感じる時期になってきましたね!
ジメジメした梅雨は出来るだけ早く終わって欲しいものです(汗)
さて、先日読者の方からある相談を受けました★☆
それは、
「この時期の〝クールビズスタイル〟って一体どうしたらいいんでしょうか?」というもの。
僕なりにお答えさせて頂きましたが、せっかくの質問にもっと中身の濃い内容をもって返答したい!との想いと、他にも悩んでいる人が沢山いるんじゃないか?との想いから、今回しっかりと記事にしてまとめておこうと考えました☆★
Tさん、新たな気づきをありがとうございます☆
考えてみれば、
確かに〝クールビズ〟って言葉だけが先行していて明確な基準もなければ、考え方も会社によってバラバラで曖昧ですよね…
非常にわかりずらい!
とはいえ…
「〝クールビズスタイル〟の正体って一体何なの?」
「それって一定の定義付けができるものなの?」
こんな疑問も湧いてきますよね?
どうです?
あなたは「クールビズなんて正体がないもの、定義付けができないもの」だと勝手に決めつけて諦めていませんか?
大丈夫!安心してください☆★
僕の理論では、クールビズスタイルの正体は明らかですし、明確な定義付けも可能です!
なぜなら…
答えはすでに歴史の中に存在しているからです☆★
その謎を、一緒に解き明かしていきましょうね☆★
【第1章】「スーツ – ネクタイ – ジャケット= クールビズ」の悲劇
まず〝クールビズ〟という言葉は、日本にしか存在しないというのはご存知かと思います。
これは、
2005年(平成17年)、小池百合子環境大臣の在任時に地球温暖化防止策の一環として提唱され、ネーミングは一般公募で決まったものです。
ちなみに、
環境省が推奨するクールビズの5つのポイントの最初の項目にこんな記載があります☟
①COOL FASHION
・ノーネクタイやノージャケット
・ポロシャツなど、通気性のよいアイテムを着用する
・吸水速乾性、接触冷感など、高機能な素材を使った衣類
・かりゆしウエアなど、地域の伝統素材を使った衣類
・うちわ、扇子や日傘の活用
抽象的すぎてもはや意味不明ですよね(笑)
こういった曖昧な基準をもうけた結果…
日本のビジネスマンは、いつものスーツスタイルからネクタイとジャケットを引いただけの格好で仕事をするようになったんですね(汗)
あれから13年、
今も街を歩けば、8割以上のビジネスマン達が「スーツ – ネクタイ – ジャケット= クールビズ」の方程式を頑なに貫いています…
まずここで、僕が断言しておきたいのは、
クールビズスタイルで1番やってはいけないことは、
「スーツからネクタイとジャケットを引いただけの格好」です!!
これだけはできれば避けてほしい!
何故か!?
それは次の章で、〝クールビズの正体〟を解き明かしながらじっくり見て行くことにしましょう☆★
【第2章】〝クールビズスタイル〟の正体
まず結論から申し上げると、
日本で求められている〝クールビズスタイル〟とは、
「紳士の社交場におけるスタイル(スポーツスタイル)」のことです。
と、いきなり言われても、
「んっ?紳士の社交場におけるスタイル??」
「一体何のことを言っているんだ?」
となるでしょうね。当然です(汗)
これを理解するには、英語圏の人々が、生まれつき「文化」として持っている〝服装の感覚〟を理解しなければなりません!
どういうことかと言うと…
実は、英語圏の人たちの中には「4つの服装カテゴリー」が存在しているのです!
それがこれ☟
1.セレモニー(フォーマル)スタイル
☞タキシードやモーニングなどを中心アイテムとしたセレモニースタイル
2.ビジネススタイル
☞ベーシックスーツを中心アイテムとしたビジネススタイル
3.スポーツスタイル
☞主にブレザーやツイードジャケットを中心アイテムとした社交場スタイル
4.カジュアル(リゾート)スタイル
☞家でくつろいだり、ちょっと出かけたり、リゾート地に赴いたりする際のリラックススタイル
そして、
彼らは意識せずとも、時と場合に応じてこの4つを自由自在に使い分けることができるのです。
一方で、
日本人は服装カテゴリーを〝3つ〟しか持ち合わせていません。
その3つがこちら☟
1.セレモニースタイル
☞いわゆる「礼服」ですね
2.ビジネススタイル
☞ダークスーツを中心アイテムとしたビジネススタイル
※日本の場合は、この大カテゴリーを〝就活用スーツ〟や〝フレッシャーズスーツ〟といった独自の小カテゴリーに細分化しているのが特徴です。〝就活用スーツ〟や〝フレッシャーズスーツ〟というのは日本以外では存在しません。
3.カジュアルスタイル
☞日本では仕事以外の時に着る「街着」から「旅行着」「スポーツウェア」「部屋着」までを全てひっくるめて〝カジュアルスタイル〟としています。
もうお分りですね☆★
英語圏の人にあって、日本人にない〝服装感覚〟
それは…
「ビジネススタイルとカジュアルスタイルの中間」
つまり、
「スポーツスタイル」なんです!
そして、
日本のクールビズスタイルが暗に求めているものが、くしくもこの「ビジネススタイルとカジュアルスタイルの中間」だという事なんですね〜(汗)
そもそも日本人が感覚的に持ち合わせていない分野の話ですから、
いきなり「スーツ着なくて良いよ」と言われたって、じゃあ一体何を着ればいいんだよ!?となるのは当然だと言えます(汗)
このクールビズを推奨した張本人である、当時の小泉政権の人たちも日本人ですから、当然〝その感覚〟は持ち合わせていません(笑)
ですから、
クールビズスタイルで悩むことは、恥ずかしいことでもなんでもないんですよ☆★
分からないことはわかる人に聞けばいい!
これが物事の鉄則です!
では、英語圏の人達は何故「ビジネススタイルとカジュアルスタイルの中間」という、日本人にはない服装感覚を持ち合わせているのでしょうか?
そして、
何故それを「スポーツスタイル」と呼ぶのでしょうか?
次の章では、その辺りを服飾史の観点から紐解いていきましょうね☆★
【第3章】英国紳士とスポーツ
今も昔も英国紳士にとってスポーツは〝紳士の遊び〟として捉えられています。
特に20世紀初頭までは、ゴルフ・クリケット・レガッタボートレース・ハンティング・競馬などは、一部の王族・貴族階級の人達のみが集まる優雅な社交場(遊び場)だったわけです。
そういったスポーツ観戦や社交場に出て行く時のスタイルとして王族・貴族に絶大なる信頼を得ていたのが、「ネイビーブレザースタイル」でした。
みんなこぞってネイビーブレザーを身につけて出かけていったんですね★
いまでも、王室主催の「ヘンリーロイヤルレガッタ」の会場は、さながらネイビーブレザースタイルの一大コレクションのようになっています☆★
このように、英国紳士の中では「スポーツ観戦=ブレザースタイル」というのが「文化として染み付いている」と言えます。
「スポーツ観戦=紳士の社交場」という感覚が当たり前のように代々形成されていったんですね。
簡潔にまとめてしまいましたが、
これが英語圏の人達が「ビジネススタイルとカジュアルスタイルの中間」という服装カテゴリーを持ち合わせている理由です。
ちなみに、
Brooks Brothersのような英語圏の老舗洋服店では今だに、日本で言う「単品ジャケット」のことを「スポーツジャケット」あるいは「スポーツコート」と呼び、「カジュアルシャツ」のことを「スポーツシャツ」と呼んでいますが、これも同じ理由からです★☆
日本でも、一時期「ゴルフ場ではジャケット着用」というドレスコードがあって、「英国的スポーツスタイル」を唯一共有できる社交場だったわけですが、今となってはそれもほぼ死に体となっていますね…
では、もう少しヴィジュアルとして詳しく例を挙げてみましょう☆★
わかりやすいので、イギリスのウイリアム王子を例に取りましょうね★☆
まずは、
1.フォーマルスタイル
☟英国王室の行事でしょうか☟
次に
2.ビジネススタイル
☟来日時舛添さんとお茶を飲むワンシーン☟
そして、
3.スポーツスタイル
☟夫人とロンドンオリンピックを観戦しているワンシーン☟
☟来日時、被災地東北を訪れた際のワンシーン☟
☟夫人とレストランで食事中のワンシーンでしょうか☟
最後に、
4.カジュアル(リゾート)スタイル
こうして具体的にヴィジュアとして見てみると、
日本のクールビズが、本来ある〝4つの服装カテゴリー〟のどれに当てはまるかが一目瞭然ですよね☆★
そう、あなたは
「スーツ – ネクタイ – ジャケット=クールビズスタイル」という安直な考えを今すぐ捨てて、
「スポーツスタイル」を参考にすべきです!
なぜなら…
クールビズスタイルの正体は、「スポーツスタイル」なのですから!
そしてそれは…
今も昔も変わらず世界共通の「社交場における紳士のスタイル」に他ならないのです★☆
次回は、
その「スポーツスタイル」を構築する上で揃えておくべきアイテムを紹介していきましょうね☆★
どうぞお楽しみに〜☆
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